結論:ROASが良くても、粗利率、値引き、送料、決済手数料、返品、運用費を含めると利益が残らないことがある。広告管理画面の売上だけで判断せず、「1件売れたときに実際いくら残るか」を商品別に確認する。
ROASと利益は別の数字
ROASは、広告費に対して計測された売上がどれくらいあったかを見る指標だ。たとえば広告費10万円に対して売上40万円ならROASは400%になる。ただし、この40万円から原価、送料、手数料、値引き、返品、広告以外の販売費が差し引かれる。
そのため、同じROASでも利益率の高い商品が売れた月と、値引き商品ばかり売れた月では、残る利益が違う。
最初に並べる数字
- 商品別の売上件数と売上高
- 商品原価と発送費
- 決済・モール・販売手数料
- クーポンや値引き額
- 返品・キャンセル額
- Metaへ支払った広告費
- 制作費や運用費
管理画面のROASは広告配信を診る数字として使い、事業の採算は会計・受注データを含めて別に計算する。
損益分岐ROASを出す
広告費を除く限界利益率が分かれば、広告で赤字にならない目安を作れる。限界利益率が40%なら、広告費を回収するだけでも売上は広告費の2.5倍必要になる。実際には固定費や目標利益もあるため、自社の条件で基準を決める。
広告を触る前の確認順
- 計測売上と実売上が一致しているか
- どの商品・価格帯が売れているか
- 新規顧客と既存顧客が混ざっていないか
- 値引きや返品が増えていないか
- 媒体費以外の費用を含めても利益が残るか
利益が薄い理由が商品構成なら、広告設定だけを変えても解決しない。高粗利商品の導線、セット販売、値引き条件、リンク先の見せ方など、売れ方そのものを見直す。
