今日のシグナル(公式/業界ニュース)
Metaが、Advantage+カタログ広告(いわゆるダイナミック広告)のDynamic Media(媒体:画像/動画を自動で出し分け)を、Marketing API経由で初期設定=有効(OPT_IN)に切り替えました。
段階導入は2025年9月1日に開始、2025年10月20日からは全面適用がアナウンスされています。Ads Manager側の挙動にAPIを合わせ込むアップデートで、商品カタログに動画(Catalog Product Video, CPV)を持っていると、自動的に“動画が優先的に配信されやすくなる”のがポイントです。【出典URL】
・Marketing API: Upcoming Change to Dynamic Media Default (OPT_IN)
https://developers.facebook.com/blog/post/2025/08/25/marketing-api-upcoming-change-to-dynamic-media-default-opt-in/
・Introducing Graph API v24.0 / Marketing API v24.0(Dynamic Mediaの既定ONを再告知)
https://developers.facebook.com/blog/post/2025/10/08/introducing-graph-api-v24-and-marketing-api-v24/
・Meta Business Help: Advantage+ Catalog Ads(仕組みの公式説明)
https://www.facebook.com/business/help/397103717129942
・Meta Business Help: 動的メディア(Dynamic Media)の説明
https://www.facebook.com/business/help/1425663274646029
・Meta Business Help: カタログに商品動画を追加(CPVの前提)
https://www.facebook.com/business/help/412185511855836
要するに
「動画を用意しているECは、何もしなくても“動画クリエイティブが勝手に動き出す時代”に入った」ということ。逆に動画が無いECは“相対的に不利”になりうる、が今日のシグナルです。
ただし……!
これは今のところ、カタログ広告に限ったことです。
通常の広告マネージャーで設定している動画広告が勝手にオンになる。ってことではありません。
これって何が起こってるのか?(短期的解釈)
- 既定ONの意味:これまでAPIから作るとDynamic MediaがOFF(手動でON)だったケースが、今後は基本ON。Ads Managerの標準に合わせる形です。【出典URL】
・Marketing API: Upcoming Change(9/1開始/10/20全面適用)
https://developers.facebook.com/blog/post/2025/08/25/marketing-api-upcoming-change-to-dynamic-media-default-opt-in/ - 挙動:商品ごとに「画像 or 商品動画」を、Meta側が予測で自動切替します。CPV(Catalog Product Video)をSKUに紐づけていれば、動画の出番が増える可能性が高いです。【出典URL】
・Meta Business Help: 動的メディア
https://www.facebook.com/business/help/1425663274646029
・Meta Business Help: カタログに商品動画を追加
https://www.facebook.com/business/help/412185511855836 - Threads等の“新面”にも波及:今年のアップデートでThreadsの広告在庫が広がり、スケール先が増えています(※A+カタログのThreads配信対応は別告知)。動画の在庫=特にReels/Stories系の縦長が太いため、動画素材を持つアカウントほど恩恵を受けやすい地合いです。【出典URL】
・Out-of-cycle changes(2025/10/28、Threads関連の拡充告知を含む)
https://developers.facebook.com/docs/marketing-api/out-of-cycle-changes/occ-2025/ - 裏側のロジック:Metaは“シグナル欠損の時代”に合わせ、モデル化(modeled conversions)と機械学習の比重を上げています。素材の多様性(動画含む)は学習の“ヒント”を増やし、最適化の初速と上限に効きます。【出典URL】
・About Meta’s modeled conversions(公式)
https://www.facebook.com/business/help/311705270326952
放置したらどうなる?(広告アカウントへの影響)
- 動画が無い=相対的に不利
動画在庫(特にReels等)に“うまく乗れない”ため、オークションの競争力でじわじわ差が出ます。同カテゴリ競合がCPVを整え始めるほど、差は開くと考えるのが自然です。 - “勝手に動画”にはならない
Dynamic Mediaは“用意された素材(画像/動画)を切り替えるだけ”。CPV動画がカタログに入っていなければ、動画配信は増えません。「思ったより動画が出ない」=素材未整備のケースが増えそうです。【出典URL】
・カタログ動画の追加(CPVの前提)
https://www.facebook.com/business/help/412185511855836 - 計測の読み替えが必要
動画配信が増えると、クリックより“ビュー→後日訪問”の寄与が増えることがあります。アトリビューションの変化(特にビュー寄与の扱い変更やAPI側での保持期間・窓の制限トレンド)も相まって、“管理画面と実売のズレ”に注意が必要です。【出典URL】
・(参考)Ads Insights APIの帰属・保持制限予定(来年施行アナウンス)
https://ppc.land/meta-restricts-attribution-windows-and-data-retention-in-ads-insights-api/ - ブランド管理の課題
商品動画の質がバラつくと、ブランド整合性の崩れやコメント欄の荒れに波及。EC×UGCで動画を流用するときは、権利と品質の線引きが必要です。
今日どう動けばいいか?
まず結論(超シンプル)
- カタログ広告を使っていない人:何もしなくてOK(今回の変更は対象外)。
- カタログ広告を使っている人:
- “動的メディア”がONか確認
- 売れ筋10品だけ、かんたん商品動画を用意してカタログに添付
- 1週間だけ結果を見る(良ければ同じやり方を横展開、悪ければ“画像のまま”に戻す)
これだけで十分です。
手順①:自分が対象かどうか(30秒で確認)
- Ads Managerを開く
- キャンペーン一覧から、
- 目的が「販売(カタログ)」になっているキャンペーン、または
- 広告レベルで「商品セット(カタログ)」を選んでいる広告
があるかを確認
→ 該当があれば“対象”、なければ今回の件は気にしなくてOK。
手順②:「動的メディア(Dynamic Media)」がONか確認(1分)
- 対象キャンペーンを開く → 広告レベルへ
- 該当広告の編集をクリック
- クリエイティブ設定の中に「動的メディア」というスイッチが出る場合があります
- ONになっている:Metaが画像と商品動画を自動で切り替えます
- OFFにしたい:スイッチをOFFに(※あとで動画を整えてからONに戻せばOK)
- 表示されない:設定や版面によっては出ないことも。無いなら気にしなくてOK
迷ったら:ひとまずONのままで問題ありません。動画を付けないSKUは画像のまま出ます。
手順③:動画がなくても大丈夫——“今日”やること(30〜60分で完了)
A. まずは売れ筋10品だけに絞る
全部やろうとしないのがコツ。月の売上上位10品までで十分です。
B. スマホだけで作る“最小動画”の作り方
- 長さ:10〜15秒(最初の1秒で“結論”を入れる)
- 向き:縦(9:16)
- 内容テンプレ(全部スマホ撮影・編集でOK)
- 1秒:テロップでベネフィット(例:「軽くて肩こりしにくい」)
- 6〜8秒:手元アップ・着用/使用のカット(ササッと3カット)
- 2〜3秒:価格や特典(*「送料無料」「30日交換OK」*など)
- 1〜2秒:ロゴ or サイト名(ブランドの“名刺代わり”)
- 音声:無くてもOK。テロップ大きめで伝わるように。
- 素材が本当に無いなら:商品の写真3〜5枚でスライドショー動画を作る(Ads Managerの「動画を作成」→スライドショーが簡単)。
C. カタログに動画を付ける(3分/商品)
- コマースマネージャ → カタログ → アイテム
- 該当商品の編集 → 「動画を追加」(スマホで作った動画をアップ)
- 保存
※ これで該当SKUだけ動画が候補になります。付けないSKUは画像のままです。
手順④:安全策(“想定外の動画化”を避けたい人向け)
- まだ動画を出したくない商品がある
→ そのSKUには動画を付けない(画像だけにしておけばOK) - どうしても画像だけにしたい
→ 広告の「動的メディア」をOFFにする(広告の編集画面のスイッチで切替)
手順⑤:1週間だけ見るポイント(毎日5分)
見る場所(Ads Manager)
- 広告レベル → 列(パフォーマンス)
- クリック率(CTR)、購入あたりの単価(CPA)、金額あたりの購入数(ROASでも可)
判断の目安(ざっくりでOK)
- CTR↑かCPA↓なら動画が効いてる可能性
- 数値が同じでもコメント・保存・シェアが増えているなら“将来の下支え”になっているので、もう1週間様子見でOK
- 明らかにCPAが悪化したら、そのSKUの動画をいったん外す(“画像だけ”に戻す)
“今日どう動くか”だけ再掲(保存版チェックリスト)
- 自分の配信にカタログ広告があるか確認
- 対象広告の「動的メディア」スイッチを確認(ONでもOFFでも可)
- 売れ筋10品を選ぶ
- スマホで10〜15秒動画を作る(上の“型”をコピペ)
- コマースマネージャ>カタログ>アイテムで動画を添付
- 1週間、CTR/CPAを広告レベルで見る
- 良ければ同じ手順で次の10品、悪ければ該当SKUは画像だけに戻す
今日から使える“動画の型”(コピペ運用OK)
型1:「手に取った瞬間」型(雑貨・小物)
- 1秒:「軽い。だから持ち歩ける」
- 6秒:手に持つ→バッグへ入れる→取り出して使う
- 2秒:「送料無料」「今日注文→最短明日」
- 1秒:ロゴ(終わり)
型2:「着けたら分かる」型(アパレル・アクセ)
- 1秒:「首元の“影”が消える」
- 8秒:着用前→着用後(鏡前・自然光・屋外)
- 2秒:「サイズ交換OK」
- 1秒:ロゴ
型3:「不安つぶし」型(美容・家電)
- 1秒:「肌が弱くても使える?」
- 8秒:弱モード→使い方→拭き取り
- 2秒:「30日返金」「サポートLINEあり」
- 1秒:ロゴ
コツ:最初の1秒に“買う理由”を出す。音無しでも伝わる大きめテロップ。
今日の「広告天気予報」
- 美容(クリニック・コスメ):晴れ
Before/Afterに寄りすぎず、“体験の断片(施術の雰囲気・テクスチャ・使用感)”を短尺で。字幕で安心材料(料金の目安・カウンセリング無料)を明記すると伸びます。 - 教育(語学・学習塾):晴れ時々曇り
講義の切り抜きよりも、“学ぶ前後の生活の変化”や“操作デモ”の方がCVに直結。無料体験の流れを15秒で“動き”で見せると強い。 - EC(アパレル/雑貨):大体晴れ
着用・使用シーンの“手元アップ”で素材・サイズ感を出すと返品低減にも効く。色ブレ対策に背景・照明テンプレを固定。 - 食品・飲料:晴れ
1秒目で“湯気・断面・音”。字幕で“味の形容×保存方法×賞味目安”を添えると後押しが強い。 - B2B(SaaS・ツール):曇り
商品動画の用意コストが重い。UIの“導線3ステップ”だけでも動画化すると見込みの温度が上がる。 - 金融・保険:小雨
表現規制が多くCPVの作り分けが難しい。FAQ式の短尺動画(1問1答)にして、面談予約や資料請求に繋げる。
よくある疑問に“超シンプル回答”
- Q:動画が無いと配信は落ちる?
即落ちではないが、動画在庫に届きづらい分、学習とスケールの上限が早く来る可能性。 - Q:勝手に動画を作ってくれる?
いいえ。基本は“用意した素材の出し分け”です。商品動画をSKUに添付しないと動画は出ません。 - Q:どの長さが良い?
最初の1秒で結論→10~15秒を推奨(Reels/Stories前提)。30秒版は“深掘り用”にサブで。 - Q:商品が大量で間に合わない
売上上位SKUから20~50本に絞り、“型”のテンプレを回す(撮影→テロップ→書き出しを一列流しで)。
まとめ(“軽く始める”)
- Dynamic Mediaが既定ONになったことは、“動画を持つECが勝ちやすい”構造変化を意味します。
- 動画が無いなら作る、あるならSKUに紐づける、あるがバラつくなら基準を固める。
- やることは3つだけ:確認(対象か)→最小動画(売れ筋10品)→1週間見る
- 失敗しても怖くない:SKU単位で付ける/外すの切り替えができる
- スマホ撮影で十分:最初の1秒+大きいテロップが命
今日のゴールは、売れ筋10品に15秒の縦動画を1本ずつ付けること。
無理なら、1品1本だけからでもテストしてみると良いでしょう。
完璧を狙わず“回しながら整える”で、十分勝てます。
参考URL
・Marketing API: Upcoming Change to Dynamic Media Default (OPT_IN)
https://developers.facebook.com/blog/post/2025/08/25/marketing-api-upcoming-change-to-dynamic-media-default-opt-in/
・Introducing Graph API v24.0 and Marketing API v24.0
https://developers.facebook.com/blog/post/2025/10/08/introducing-graph-api-v24-and-marketing-api-v24/
・About Meta Advantage+ Catalog Ads
https://www.facebook.com/business/help/397103717129942
・Dynamic Media(Meta公式ヘルプ)
https://www.facebook.com/business/help/1425663274646029
・Add Product Videos to Your Catalog(Meta公式ヘルプ)
https://www.facebook.com/business/help/412185511855836
・Out-of-cycle changes 2025(Threads在庫等の拡充を含む開発者向け)
https://developers.facebook.com/docs/marketing-api/out-of-cycle-changes/occ-2025/
・About Meta’s Modeled Conversions(最適化とモデル化の関係)
https://www.facebook.com/business/help/311705270326952
・Conversions API(概要)
https://www.facebook.com/business/help/AboutConversionsAPI
・Conversions API Gateway(推奨のセットアップ)
https://developers.facebook.com/docs/marketing-api/gateway-products/conversions-api-gateway/
・Meta restricts attribution windows and data retention in Ads Insights API(参考:来年の帰属・保持制限の動き)
https://ppc.land/meta-restricts-attribution-windows-and-data-retention-in-ads-insights-api/


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